ぬりたての肺

日々がひび割れて
火山口みたいだ
呼吸が燃える

3色ボールペンに閉じ込められたみたいに
身の回りの出来事がつまらない
ただ僕は苦しめられる

あしたには黒猫の歩調みたいに
音もなく風に殺されるだろう

僕の部屋のカーテンから漏れる明かりで
点描画の一つの色になれたらいいのに

深夜バスの窓ガラスに額をつけて
名前もなく通り過ぎる明かりを
眺めていたい、です